起業時のITツール選び、人数が増えるたびにコストが跳ね上がる"罠"を知っていますか?
会社を立ち上げたばかりのころ、多くの経営者は「とりあえず有名なサービスを使えばいい」と思いがちではないでしょうか。チャットはSlack、ストレージはGoogle Drive、会計はfreee——と、使い慣れたクラウドサービスを次々と契約していく。はじめのうちはそれでうまくいきます。でも半年・1年が経って社員が増えてきたとき、ふと気づくことがあります。「毎月のITコストが、思っていたより増えている」と。
SaaSの多くは「1人あたり○○円」の課金体系
ビジネス向けのSaaSは、多くが「1ユーザーあたり○○円/月」の料金体系を採用しています。チャットツール、グループウェア、ファイルストレージ——それぞれのサービスが、社員1人ひとりに対して料金を加算していく仕組みです。
創業時に3〜5人で使っていたころは気にならなかった月額も、社員が10人・20人と増えるにつれて何倍にも膨らんでいきます。複数のSaaSを組み合わせていれば、そのコスト増が積み重なります。1つひとつの金額は小さくても、合計すると毎月の固定費としてかなりの負担になるケースは珍しくないのではないでしょうか。
社員5人→20人→50人で、ITコストはどう変わるか
実際の数字で確認してみましょう。一般的なクラウドサービスを個別に契約した場合、月額コストはおおよそ次のように変わります。
- 5人規模:約19,450円/月
- 20人規模:約55,950円/月
- 50人規模:約136,580円/月
5人のときは「月2万円以下」だったコストが、20人になれば約6万円、50人になれば14万円近くまで跳ね上がります。社員が増えることは喜ばしいことですが、それとともにITコストが比例して増え続ける構造に気づかないまま創業期を過ごしてしまうことは、多いのではないでしょうか。
起業直後の選択が、数年後のコスト構造を決める
いまのSaaSに慣れてしまうと、後から乗り換えるのは思った以上に大変です。チャットであれば過去のやりとりのログ、ストレージであれば蓄積したファイル群——これらをすべて移行するには、運用ルールごと整理しなおす必要があり、時間もコストもかかります。
「社員が増えてからツールを見直せばいい」と思っていると、結局そのタイミングでも変えられず、ズルズルと高コスト構造のまま続けてしまうことになりがちです。人数が増えてからITインフラを切り替えようとすると何が起きるかについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
はじめから「人数に関係なく定額」のITインフラを選ぶ
この問題を根本から解消する方法の一つが、創業時点で「ユーザー数によって料金が変わらない」ITインフラを選ぶことです。Orcinusは会社の中に置くオールインワン型の小型サーバーで、チャット・ファイル共有・会計ソフトを一台に集約しており、社員が5人でも50人でも月額料金は変わりません。
- チャット:Mattermost(Slack互換)搭載。過去ログも無制限に検索できます
- ファイル共有:社内サーバーで管理するため、外部クラウドへの情報流出リスクを抑えられます
- 会計:自社製ソフト「Hieronymus」搭載。仕訳帳・元帳・決算帳票に対応しています
IT担当者がいない会社でも使い始められる
「社内にサーバーを置く=難しそう」というイメージがあるかもしれません。しかしOrcinusは、ブラウザから全設定が完了するCasaOSを採用しており、専門知識がなくても動かせます。遠隔サポートも月額に含まれているため、ITに詳しいスタッフがいない創業期でも安心して導入できます。
会社設立時に必要なITツールの種類と選び方の基本については別の記事でまとめています。どのカテゴリのツールが必要かを整理したい方は、あわせてご参照ください。
起業時のITツール選びは「今の使いやすさ」だけでなく、「人数が増えたときのコスト」まで見越すことが大切です。創業期に選んだ仕組みが、数年後の固定費の差として現れてきます。どうせ使い始めるなら、最初から「人数が増えても費用が増えない」基盤を選ぶ——そんな視点を、ぜひ頭の片隅に置いておいてください。