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社員1人を迎えるのに、いくつのアカウントを用意しましたか——採用後のIT作業が増え続ける理由

採用がうまくいったとき、嬉しい反面、こんな作業が待っていないでしょうか。「チャットのアカウントを作って、ファイル共有の権限を設定して、会計ソフトのユーザーを追加して……」。SaaSを複数使っている会社では、新しいスタッフを迎えるたびにこの手順が繰り返されます。

人が増えることは会社の成長の証です。ただ、それと同時にIT作業の量も増えていく構造になっていないか、一度立ち止まって考えてみる価値があります。

社員が入るたびに繰り返す「アカウント設定作業」

現在の職場環境では、業務に必要なツールがクラウドサービスに分散しているケースがほとんどです。たとえば、

  • チャットツール(SlackやLINE WORKSなど)
  • ファイル共有サービス(Google DriveやDropboxなど)
  • 会計・経理ソフト
  • 勤怠管理サービス

それぞれ別のサービスを使っている場合、新しいスタッフが加わるたびにサービスの数だけアカウント作成・権限設定が発生します。一つひとつは数分の作業でも、ツールが複数あれば入社対応だけでまとまった時間がかかります。それが採用のたびに繰り返されます。

最初の数人のうちは気にならなかったとしても、5人が10人、10人が20人と増えていく段階で、この「入社IT対応」が経営者や総務担当者の時間を少しずつ奪い始めます。

退職時の「アカウント削除漏れ」は情報漏洩リスクになる

入社時だけでなく、退職時も同じ問題が起きます。退職者のアカウントを各サービスから削除し忘れると、元スタッフが引き続きファイルや社内情報にアクセスできる状態が続いてしまいます。

サービスごとにログインして個別に無効化・削除を行う必要があるため、管理するSaaSの数が多いほど「削除漏れ」のリスクも高まります。こうしたSaaSの管理上の落とし穴については、「法人カードを更新したら全SaaSが止まった」でも別の角度から取り上げています。

IT担当がいない会社で、誰がこの作業を担うのか

専任のIT担当者を置いている中小企業はあまり多くありません。「ITに詳しそうな人」が本業と兼務で対応しているケースや、経営者自身が対応しているケースも珍しくないのではないでしょうか。

採用・研修・教育に集中したいはずの時間が、SaaSのアカウント設定という作業に少しずつ取られていく。この状況は、バックオフィスの属人化とも密接につながっています。「ITに詳しい人がいなければ入社対応ができない」という依存関係が、気づかないうちに社内に生まれていくからです。

SaaSを「まとめる」という発想が問題の構造を変える

この問題の根本は、使うSaaSの数だけアカウント管理が発生する構造にあります。ツールを増やすたびに管理コストも増え、入社・退社のたびにその作業が積み重なります。

一つの方向性は、SaaS管理ツールを使って複数サービスのアカウントを一元管理することです。ただし、その管理ツール自体も新たなサービスの一つとして加わることになります。

もう一つの方向性は、そもそもツールの数を減らすことです。チャット・ファイル共有・会計がひとつのサーバーに集約されていれば、管理対象が「バラバラな外部クラウドサービス」から「社内1台のサーバー」に絞られます。ログインする先も、問い合わせ先も、バックアップの仕組みも一箇所にまとまるため、IT担当がいなくても状況を把握しやすくなります。

SaaS乱立によるデータ分散のリスクと合わせて考えると、ツールを「まとめていく」発想はセキュリティ面でもメリットがあります。

業務ツールが1台にまとまっていたら、IT管理はどう変わるか

Orcinusは、オフィスに設置する小型の業務基盤サーバーです。チャット(Mattermost)・ファイル共有・会計(Hieronymus)が1台に統合されており、月額費用は人数に関係なく定額(¥11,000/月)です。

新しいスタッフが入ったとき、Mattermost・ファイル共有・Hieronymusはそれぞれのユーザー管理から追加が必要です。ただし、これらはすべて社内1台のサーバー上にあるため、外部クラウドサービスに個別ログインして設定する場合とは状況が異なります。管理先が社内サーバーに集約されているため、設定作業の全体像を把握しやすく、対応漏れも起きにくくなります。

IT担当者がいなくても、手順を一度覚えれば次からは迷わず対応できます。人数が増えても月額は変わらないため、採用のたびにコストが積み上がることもありません。

「人が増えるたびにIT作業も増えていく」という構造は、使っているツールの数と構成を見直すことで変えられます。自社のSaaS利用状況を一度整理してみることが、最初の一歩になるかもしれません。

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